
スペース装飾に欠かせない同人ポスター
作り方・デザインのコツを解説

同人イベントのスペース装飾に欠かせないアイテムといえば、ポスターです。でも、いざ作ろうと思っても、デザインのコツや印刷方法など、わからないことが多いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではイベントで目を引くポスターを作成するためのポイントを解説します。魅力的なデザインの作り方から、おすすめのポスター印刷の仕様も合わせて紹介。渾身の同人ポスターを完成させて、イベントを成功させましょう!
同人ポスターとは?役割とおすすめの仕様を解説
同人イベントにおけるポスターは、自身のサークルスペースの場所を来場者にお知らせし、頒布物をアピールするための重要な「目印」であり「看板」です。広い会場で自スペースを見つけてもらう「アイキャッチ」として機能するほか、作品の世界観を視覚的に伝え、新たなファン獲得に繋がる「宣伝」の役割も果たします。
ポスターがあることでスペースが華やかになり、来場者の興味や購買意欲を高める効果も期待できます。お品書きとしての役割も兼ねられるので、集客やアピールに欠かせないツールと言えるでしょう。
スペース規模で選ぶ!おすすめのポスターサイズの種類
同人イベントで参加サークルに割り当てられるスペースは、一般的に「1スペース=折りたたみ式机の半分(目安として幅約90cm)」、また「2スペース=机1本分」となります。ポスターを選ぶ際は、この限られたスペースに合わせてサイズを選ぶことが重要です。これは、スペースのサイズがポスターの設置場所や見え方に大きく影響するからです。
例えば1スペースを利用する場合、おすすめなのは「A2サイズ(420mm×594mm)」や「B3サイズ(364mm×515mm)」です。これらのサイズであれば、スペース内で大きすぎず圧迫感を与えにくく、頒布物の陳列ともバランスが取りやすい利点があります。
対照的に、2スペースを確保している場合や、壁際などのより広いスペースを活用できるサークルであれば、「B2サイズ(515mm×728mm)」や、さらに大きい「A1サイズ(594mm×841mm)」も効果的です。大きなポスターは遠くからでも視認性が高く、会場内でサークルの存在を強くアピールするのに役立ちます。
また、卓上に飾るのであれば「A3サイズ(297mm×420mm)」や「B4サイズ(257mm×364mm)」がおすすめです。テーブルの前に貼り付けたり、卓上のPOPスタンドで吊るしたりするのが一般的です。ポスターを床置き式のポスタースタンドなどに立てて設置することも多いかと思いますが、その場合もサイズによってスペースの占有率や見え方が変わってきます。ご自身のサークル規模や、来場者にどのようにアピールしたいかという目的に合わせて、最適なポスターサイズを検討しましょう。
※A3サイズやB4サイズはプリントネットの商品カテゴリー的にフライヤー・チラシになります。
同人イベントの顔!ポスターの用紙の選び方
ポスターの用紙は、デザインの印象を大きく左右する重要な要素です。プリントネットではポスター印刷をオンデマンドで1部からご注文いただけます。オンデマンドのポスター印刷では、ポスター専用紙の『コート』、『マット』、『フォト光沢』から用紙を選択いただけます。
ポスター専用紙のコートは表面にツヤがあり、写真やイラストの色彩を鮮やかに表現できる特徴があります。鮮やかな発色を活かしたい作品や、視覚的に来場者の注意を引きたい場合に適しています。強い光沢のため照明の反射で絵柄が見えにくくなる点も考慮が必要です。
一方、マットは光沢を抑えた落ち着いた質感で、上品で高級感のある仕上がりになります。光の反射が少ないため、文字情報が多いデザインでも読みやすいというメリットがあります。ただし、コートに比べると色の沈みが見られる場合があります。
フォト光沢紙はコートよりもさらに強い光沢感が特徴です。
どの用紙が最適かは、ご自身の作品の雰囲気やイラストのタッチ(鮮やかなイラスト、落ち着いたトーン、写真など)に合わせて検討することが重要です。また、ポスター専用紙は他の用紙よりも発色が異なってきますので、何度か試してみることをお勧めします。

【サイズ】B2サイズ(515mm×728mm)
【表 紙】ポスター専用紙(コート)
【色 数】片面カラー
【その他】送料1カ所込み、オンデマンド印刷
※サイズや用紙は価格表から変更できます。
RGB印刷ポスターもおすすめ
ポスターの印刷方式は、一般的にCMYKという4色のインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を組み合わせて色を表現する方式が主流です。しかし、PCやスマートフォンのモニターで表示される色はRGB(レッド、グリーン、ブルー)という光の三原色で表現されていて、CMYKではRGBの色域すべてを再現することはできません。特に、彩度の高い鮮やかな青や緑、ピンクといった色はCMYKではくすんでしまうことがあります。
そこで近年注目されているのが「RGB印刷」です。これは、PCモニターなどで見たRGBの色味を、そのままに近い鮮やかさで印刷できる方式です。これまでは表現しきれなかった鮮やかな色域を再現できるため、PCで制作したイラストやデザインのイメージを損なわずにポスターとして出力できます。
ビビッドな色彩が特徴のポップなイラストや、サイバーパンクのようなネオンカラーを多用したデザイン、幻想的な風景画など、鮮やかな発色を重視する作品のポスター制作には、RGB印刷が特におすすめです。

【サイズ】B2サイズ(515mm×728mm)
【表 紙】ポスター専用紙(コート)
【色 数】片面カラー(RGB印刷)
【その他】送料1カ所込み、sRGB印刷
※データの作成方法もご確認ください
売上を伸ばす同人ポスターデザインのコツ
同人イベントの会場では多数のサークルがひしめき合い、来場者は限られた時間の中で気になるスペースを探しています。そのような状況で自身のスペースに立ち止まってもらい、頒布物に興味を持ってもらうためには、サークルの「顔」となるポスターのデザインが非常に重要になります。
これだけは押さえよう!同人ポスターに入れるべき情報一覧
ポスターのデザインを考える前に、最も重要なのが「どのような情報を掲載するか」を整理することです。多くのサークルが軒を連ねるイベント会場では、来場者は限られた時間で多くの情報を処理しています。一目で必要な情報が伝わるポスターは、興味を持った方があなたのスペースに立ち寄り、頒布物を手に取るまでのハードルを大きく下げる効果があります。抜け漏れなく、分かりやすく情報を伝えるために、まずは掲載すべき項目をリストアップしましょう。
同人イベントで使用するポスターに含めるべき代表的な「情報」は以下のものです。
(1)スペース番号
(2)サークル名
(3)ペンネーム(作家名)
さらに、あなたの活動や作品に興味を持ってもらうために、ジャンルや主なキャラクター、カップリング名もおすすめです。情報を詰め込みすぎると、ごちゃごちゃして見にくくなってしまうこともあります。伝えたい情報の優先順位を決めて、本当に必要なものに絞るのがおすすめです。
遠くからでも視認性アップ!フォント選びと文字の工夫
同人イベントの会場では遠くからでも内容が判別できる「文字」の視認性が重要です。特にスペース番号やサークル名は、一目で理解できるよう工夫が必要です。
まずフォント選びにおいては、視認性が高く、遠くからでも文字の形がはっきりと認識できる「ゴシック体」を基本とするのがおすすめです。「ヒラギノ角ゴシック体」「新ゴ」「源ノ明朝」といったフォントは、バランスが良く可読性に優れています。一方で、作品の世界観を表現するために装飾的なフォントを使いたい場合もあるでしょう。その際は、細すぎるフォントや複雑すぎる形状のフォントは、遠目では潰れて見えたり、読むのに時間がかかったりするため避けるのが無難です。線の太さが均一で、ある程度シンプルなデザインのフォントを選ぶと良いでしょう。
次に、文字のサイズにメリハリをつける「ジャンプ率」を意識しましょう。ジャンプ率とは、本文の文字サイズに対する見出しの文字サイズの比率のことです。この比率を大きくする(ジャンプ率を高くする)ことで、ポスター全体に勢いや躍動感を与えつつ、最も伝えたい情報を最大サイズに、サークル名やキャッチコピー、告知事項など、情報の優先度に応じて文字サイズを変えることで、自然と来場者の視線を誘導できます。ジャンプ率を効果的に使うことで、ポスターを見る人に「何が一番重要か」を瞬時に伝えることができます。
最後に、背景イラストや色に文字が埋もれてしまわないよう、配色や配置にも配慮が必要です。文字色と背景色にはしっかりとコントラストをつけることが基本です。また、文字自体に白や黒の「フチ(境界線)」をつけたり、「影」を落としたりするのも有効です。さらに、実際にポスターを掲示する際、陳列している同人誌や他の装飾と被らないように注意することも重要です。データ作成時に大事な情報は上部に配置するようにしておくと良いかもしれません。
作品の世界観を表現するイラスト・画像の効果
ポスターは作品の世界観や雰囲気を来場者に瞬時に伝えるための重要なツールです。その中でも、メインとなるイラストや画像はポスターの顔となり、多くの人の目を引く要となります。頒布物の表紙に使ったイラストをポスターに活用する場合も、ポスターのサイズに合わせてトリミングやレイアウトを最適化することで、より魅力的に見せることが可能です。キャラクターの表情やポーズ、構図を工夫することで、作品がシリアス、ギャグ、ほのぼのといったどのジャンルに属するのかを直感的に伝える役割を果たします。
また、イラスト単体だけでなく、背景や装飾(あしらい)も世界観を補強する有効な手段です。ファンタジー作品なら魔法陣やきらめくエフェクト、学園ものなら黒板や桜の花びらを配置するなど、具体的なモチーフを取り入れることで、見る人が作品の世界へ自然に入り込めるようになります。さらに、イラスト内のキャラクターの目線や体の向きを、ポスターで最も伝えたい情報へ向けるようにデザインすることで、来場者の視線を自然に誘導し、重要な情報への注目を高めるテクニックも効果的です。
1枚から安く注文できる「プリントネット」
プリントネットのポスター印刷は、同人イベント向けのポスター印刷においても多くのクリエイター様に利用いただいています。
「ポスター1枚から」の印刷に対応していますので、必要な枚数だけ無駄なく注文いただけます。また、CMYK印刷に加えて、モニターで見た鮮やかな色味を再現しやすいRGB印刷にも対応しています。同人イベントに参加予定で、ポスタの作成をお考えの方は、プリントネットをぜひご検討ください。
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