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名刺の一般的なサイズは?

日本と海外の規格や用途別の選び方を紹介

最終更新日:2025年11月28日
『名刺の一般的なサイズは?』のタイトル画像

名刺は、ビジネスシーンにおける最初の自己紹介。だからこそ、相手に好印象を与え、記憶に残る一枚を選びたいものです。しかし、いざ作ろうとすると、サイズやデザインで迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

名刺のサイズには日本と海外で異なる規格があり、用途によって最適なサイズも変わってきます。そこでこの記事では、一般的な名刺のサイズから、用途に合わせた選び方、さらに印刷時の注意点まで解説します。ぜひ、あなたのビジネスに最適な一枚を見つけるための参考にしてください。

まずは結論!日本の名刺は「4号(91mm×55mm)」が標準サイズ

日本のビジネスシーンにおける名刺の標準サイズは「4号」で、その寸法は「91mm×55mm」です。このサイズは「東京4号」とも呼ばれ、国内で最も広く普及しています。プリントネットでは普通名刺としてご注文いただけるサイズです。一般的な名刺サイズ

市販されている多くの名刺入れや名刺管理製品は、この91mm×55mmの4号サイズを基準に設計されています。そのため、どのサイズを選ぶか迷った場合は、この4号名刺を選べば最も確実です。

この4号サイズが日本の標準として定着した主な理由は、江戸時代に作られた名刺のサイズに由来していること、日本の和紙の寸法に関連していること、視覚的に安定感のある、黄金比に近いバランスを持つことなどが考えられます。

なぜ「4号」が日本のスタンダードになったのか?その歴史的背景

日本の名刺が「4号(91mm×55mm)」を標準サイズとして確立した背景には、歴史的な経緯があります。名刺文化は明治時代に西洋から日本へ伝わったとされていますが、その際、日本の伝統的な度量衡である「尺貫法」が名刺のサイズ決定に大きく影響しました。具体的には、長辺を3寸(約90.9mm)、短辺を1寸8分(約54.5mm)とする寸法が、現在の91mm×55mmの原型になったという説が有力です。明治時代には1尺が33分の10メートルと定められ、1寸の長さも明確に定義されていました。

このサイズはJIS規格で公式に定められているわけではありません。しかし、『日本人の手のひらに収まりやすい』『スーツの内ポケットや一般的な名刺入れにスムーズに収納できる』『長辺と短辺の比率が「1:1.618」という、人間が美しいと感じる「黄金比」に近い』と言った理由から、事実上の標準(デファクトスタンダード)として日本社会に深く根付いています。

標準サイズの名刺を選ぶことのメリットとは

日本の標準サイズである4号(91mm×55mm)の名刺を選ぶことには、いくつかの明確なメリットがあります。

・受け取った相手が名刺ホルダーや名刺入れでスムーズに管理できる
・名刺をスキャンしてデジタルデータとして管理する際の読み取り精度が高い
・日本のビジネスシーンで「常識」として広く認識されており、安心感や信頼感を与えられる
・多くの印刷会社が対応しているため、制作面での選択肢が広く、比較的安価かつ短納期で作成できる
・長辺と短辺の比率が黄金比に近く、デザインのバランスが取りやすい

まず、受け取った相手が名刺ホルダーや名刺入れでスムーズに管理できる点が挙げられます。市販されている多くの名刺管理用品は、このサイズを基準に設計されているため、収納に困る心配がありません。さらに、名刺をスキャンしてデジタルデータとして管理する場合も、標準サイズであればOCR(光学文字認識)の読み取り精度が高く、名刺管理アプリでの取り込みもスムーズに行えます。標準規格外の名刺では、スキャン時に位置ずれや情報欠落のリスクが生じることもあります。

また、このサイズは日本のビジネスシーンにおいて「常識」として広く認識されています。そのため、標準的な名刺を使用することで、相手に安心感や信頼感を与え、失礼な印象を与えることなく円滑なコミュニケーションへと繋がります。名刺交換イメージ

制作面においてもメリットは豊富です。多くの印刷会社が4号名刺を基本サイズとして扱っているため、対応する用紙の種類やデザインテンプレートが豊富に用意されており、選択肢が広がります。これにより、比較的安価かつ短納期で名刺を作成できるでしょう。加えて、長辺と短辺の比率が黄金比に近いため、デザインのバランスが取りやすく、情報を効果的に配置することで洗練された印象を与えやすい利点もあります。

【目的別】代表的な名刺サイズを徹底比較!特徴と用途を解説

日本のビジネスシーンで最も一般的なのは4号名刺(91mm×55mm)ですが、名刺には他にも様々なサイズがあります。これらは、渡す相手やビジネスの目的、与えたい印象によって使い分けられ、適切な名刺サイズを選ぶことは、あなたのビジネスをより効果的にアピールするために重要です。

サイズ名 寸法
普通名刺(4号名刺) 91mm × 55mm
女性名刺(3号名刺) 85mm × 49mm
欧米サイズ 89mm × 51mm
横型二つ折り名刺 展開時:182mm × 55mm
縦型二つ折り名刺 展開時:91mm × 110mm

普通名刺・4号名刺(91mm×55mm):最も一般的で信頼感のある基本サイズ

日本のビジネスシーンにおいて最も広く普及している標準サイズは、91mm×55mmの「4号名刺」です。これは「東京4号」や、関西では「大阪9号」とも呼ばれ、国内で最も広く利用されている規格です。その寸法は黄金比とされる1:1.618に近く、厳密には1:1.654ですが、視覚的に非常にバランスが取れているとされています。この安定した比率は、受け取った相手に安心感や信頼感、そしてフォーマルで堅実な印象を与える効果をもたらします。

業種や職種を問わず、あらゆるビジネスシーンに馴染む汎用性の高さも、その大きな特徴です。どのサイズを選べば良いか迷った際には、この4号名刺が最適な選択肢となるでしょう。

女性名刺・3号名刺(85mm×49mm):女性やクリエイティブ職に人気のスリムサイズ

3号名刺は、85mm×49mmという寸法で、一般的な4号名刺(91mm×55mm)に比べて一回り小さく、横幅の短いスリムな形状が特徴です。このコンパクトさが、手の小さい女性にも扱いやすいと評価され、特に女性から人気を集めています。角を丸くする「角丸加工」と組み合わせることで、名刺全体に柔らかく優雅な印象が加わり、一層洗練された雰囲気を演出できます。

また、そのスタイリッシュでおしゃれな印象は、自身のセンスやこだわりをさりげなく表現したいデザイナー、フォトグラファー、イラストレーターといったクリエイティブ職にも好んで採用されています。3号名刺の交換イメージ

欧米サイズ(89mm×51mm):海外でのビジネスシーンで活躍するグローバル標準

欧米サイズの名刺は「89mm×51mm」であり、主にアメリカやカナダを中心とした北米地域で標準的に利用されている国際規格です。日本の4号名刺と比較すると、短辺が2mm短く、長辺も4mm短い、一回りスリムな形状が特徴です。このコンパクトで洗練されたデザインは、受け取る相手にスマートでスタイリッシュな、国際的な印象を与えるでしょう。海外のビジネスパーソンと名刺交換する機会が多い方には、この欧米サイズが最適です。

相手の国の標準サイズに合わせることで、名刺入れにスムーズに収まり、名刺交換時の細やかな配慮として、円滑なコミュニケーションを築くきっかけとなるでしょう。グローバルなビジネスシーンで、自身のプロフェッショナルな姿勢をアピールする上でも有効な選択肢です。さらに、欧米サイズを選択することは、海外の取引先との名刺管理を容易にするという実用的な利点ももたらします。

二つ折り名刺:情報量を2倍にできる機能的な形状

二つ折り名刺の最大の利点は、通常の名刺に比べて約2倍のスペースを活用できる点です。これにより、基本情報に加え、事業内容の詳細、商品・サービスの一覧、実績、ポートフォリオ、店舗の地図など、多岐にわたる情報を掲載可能です。受け取った相手に対し、自社の強みや提供する価値をより深く、整理された形で伝えられます。

この形状は、特に多くの情報を体系的に伝えたい場合に効果を発揮します。例えば、個人事業主やフリーランスが自身のスキルや実績を詳細にアピールしたい場合、また店舗経営者がクーポンやメニュー情報を掲載したい場合などに有効です。ミニパンフレットのような役割も担い、その後の商談へとスムーズに繋がるきっかけとなるでしょう。

機能性が高い一方で、一般的な名刺と比較すると印刷コストが割高になる傾向があります。

ビジネスシーンで失敗しない!名刺サイズの選び方3つのポイント

日本や海外の標準サイズに加え、様々な特徴を持つ名刺の種類についてご紹介しました。しかし、実際に自身のビジネスに最適な名刺を選ぶとなると、どのサイズが良いのか迷うこともあるかもしれません。名刺は単なる情報伝達ツールではなく、あなたのビジネスを象徴し、相手に与える印象を左右する重要な要素となります。そのため、好みだけで選ぶのではなく、ビジネス上の目的や戦略から逆算してサイズを選ぶことが、失敗しない名刺選びの鍵です。

プリントネットでは名刺印刷から各種サイズをご注文いただけます。特にポスト投函名刺は印刷料金が抑えられていて人気があります。

※価格は記事掲載・更新時のものです。最新の価格はHPでご確認ください。

【Point1】渡す相手やビジネスシーンで選ぶ

名刺を選ぶ際は『誰に渡すのか』『どのようなビジネスシーンで使うのか』をまず考慮することが大切です。

国内のフォーマルなビジネスシーン、例えば取引先や官公庁、目上の方との名刺交換では、信頼性と堅実さを重視し、標準的な「4号名刺(91mm×55mm)」を選ぶのが一般的です。このサイズは日本のビジネスにおいて広く認識されており、安心感を与える定番です。

一方、海外企業や外国人との名刺交換を想定する場合は、国際標準の「欧米サイズ(89mm×51mm)」を選ぶと良いでしょう。このサイズは、相手にスマートで国際的な印象を与えられるだけでなく、多くの場合、名刺入れにスムーズに収納できるため、細やかな配慮が伝わるでしょう。

また、自身の個性やセンスを表現したいクリエイティブ職の方や、ショップカード、プライベートでの利用などでは、あえて「3号名刺(85mm×49mm)」や「正方形」といった変形サイズを選ぶことも有効な戦略です。しかし、どのようなシーンにおいても、名刺は受け取った相手が管理しやすいかどうかが重要です。奇抜すぎるサイズは、相手の名刺入れに収まらず、不便に感じさせてしまう可能性があるので、ビジネスマナーとして相手への配慮を忘れない名刺選びを心がけましょう。

【Point2】記載したい情報量で選ぶ

名刺のサイズは、記載したい情報量とのバランスで選ぶことが大切です。役職が多く、複数の連絡先を載せたい、事業内容の詳細、顔写真、QRコードなど、多くの情報を盛り込みたい場合、標準的な4号名刺(91mm×55mm)ではスペースが不足することもあります。そのような場合には、5号(100mm×61mm)、6号(116mm×70mm)、7号(121mm×76mm)といった大型サイズや、展開時に約2倍のスペースを活用できる二つ折り名刺が適しています。特に二つ折り名刺は、基本情報に加え、商品やサービスの紹介、実績、企業理念などを詳細に記載でき、ミニパンフレットのように活用することも可能です。

プリントネットで5号(100mm×61mm)、6号(116mm×70mm)、7号(121mm×76mm)といった大型サイズの名刺を作成したい場合は、フライヤー・チラシの変形サイズからご注文いただけます。変形サイズのご注文方法は『オリジナル(変形)サイズの注文方法』の記事も参考にしてください。

反対に、氏名や連絡先といった最低限の情報に絞り込み、シンプルで洗練された印象を与えたい場合は、余白を活かしたミニマルなデザインが効果的です。その際は、3号名刺(85mm×49mm)や欧米サイズ(89mm×51mm)のようなコンパクトな名刺も選択肢に入ります。ただし、小さなサイズに情報を詰め込みすぎると、文字が小さくなり視認性が著しく低下してしまうため注意が必要です。会社名や氏名など「大切な情報は大きく、補足情報は小さく」といった優先順位をつけ、文字の大きさ、フォント、レイアウト、十分な余白を考慮した上で、情報量に合った最適なサイズを選ぶことが大切です。

【Point3】与えたい印象やブランドイメージで選ぶ

名刺のサイズは、受け取る相手に与える第一印象や、企業のブランドイメージを大きく左右する重要な要素となります。例えば、日本の標準サイズである4号名刺(91mm×55mm)は、相手に信頼感、誠実さ、堅実な印象を与えやすいでしょう。これは多くのビジネスシーンで安心して利用できるため、伝統や格式を重んじる企業に適しています。

一方、3号名刺(85mm×49mm)のようなスリムサイズや、欧米サイズ(89mm×51mm)は、スタイリッシュで洗練された印象を与えます。ミニマルで先進的なブランドイメージを伝えたい場合や、グローバルな展開を目指す企業には、これらのサイズが効果的です。また、正方形や小型サイズの名刺は、クリエイティブでおしゃれな印象を強く残すことができます。デザイナーやアーティストなど、自身の個性やセンスをアピールしたいクリエイティブ職の方々にとっては、記憶に残る名刺として有効な選択肢となります。

どのような印象を与えたいかを起点にサイズを選ぶことで、名刺は単なる連絡先交換のツールにとどまらず、ビジネスにおける強力なブランディングツールとなり得ます。信頼されたい、親しみを持ってもらいたい、あるいはセンスが良いと思われたいなど、目的に合わせて最適なサイズを選んでみてください。

名刺サイズを決めたら知っておきたい!データ作成・印刷時の注意点

名刺サイズが決まったら、いよいよデザインデータの作成と印刷会社への入稿段階へと進みます。この最終段階で細かな注意点を見落とすと、せっかくのこだわりが台無しになる可能性があります。例えば、画像が荒く不鮮明になったり、意図しない色味で印刷されたり、最悪の場合、データ不備で印刷そのものができないといったトラブルにつながることも考えられます。

本章では、そのような事態を避けるため、名刺のデータ作成から印刷に至るまでの重要なポイントを解説します。

デザインする前に確認!サイズごとのピクセル数の目安

名刺は印刷物であるため、Web画像とは異なり、解像度(dpi)が重要です。低解像度データで印刷すると、画像や文字が粗くぼやけるため、一般的に350dpiを基準にデータを作成することが推奨されます。

主要な名刺サイズについて、350dpiでデータを作成する際の推奨ピクセル数は以下の通りです。

サイズ 塗り足し込みサイズ(mm) 塗り足し込みサイズ(px:350dpi)
普通名刺・4号名刺
(91mm × 55mm)
97mm × 61mm 1337px × 841px
女性名刺・3号名刺
(85mm × 49mm)
91mm × 55mm 1254px x 758px
欧米名刺
(89mm × 51mm)
95mm × 57mm 1309 px x 785px

最適な名刺サイズを理解して、印象に残る一枚を作成しよう

名刺の一般的なサイズ、用途別の選び方、データ作成・印刷時の注意点まで解説してきました。名刺は単なる連絡先を伝えるツールではなく、ビジネスや個性を表現し、相手に強い印象を与える重要なアイテムです。

日本のビジネスシーンで最も一般的に使われるのは、4号名刺(91mm×55mm)です。このサイズは、信頼感と堅実な印象を与え、多くの名刺入れや管理システムに対応しており、迷った際の確実な選択肢となります。

しかし、ビジネスの目的や相手によって、最適な名刺サイズは異なります。たとえば、女性やクリエイティブ職には、スリムで親しみやすい3号名刺(85mm×49mm)が人気です。海外でのビジネスシーンには、グローバル標準の欧米サイズ(89mm×51mm)がスマートな印象を与え、国際的な配慮を示すのに役立つでしょう。

名刺は、一度渡せば長く手元に残ります。あなたのビジネスをより効果的にアピールし、記憶に残る最適な一枚を作成してください。

名刺印刷をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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