
B5サイズとは?
B5サイズの寸法やA4との違い、身近な用途まで徹底解説
最終更新日:2025年10月29日

B5サイズという言葉、普段何気なく耳にしますが、 実際にどのくらいの大きさか、A4とどう違うのか、すぐに答えられる方は意外と少ないのではないでしょうか。この記事では、B5サイズについて、寸法やA4との違い、そして身近な用途までを徹底的に解説します。B5判のノートや書類は、私たちの生活のさまざまな場面で活躍しています。この記事を読めば、B5サイズに関する疑問を解消し、より便利に活用できるようになるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
目次
B5サイズの正確な寸法【ミリ・センチ・インチ】
B5サイズは、日本国内で広く親しまれている用紙規格です。その正確な寸法を把握することは、用途に応じた適切な紙選びやデザインを行う上で非常に重要です。ここでは、私たちが日常で最も使用する機会が多いミリメートル(mm)、なじみ深いセンチメートル(cm)、そして海外製品などで見かけることのあるインチの3つの単位で、B5サイズの具体的な寸法をご紹介します。
B5サイズの正確な寸法は、以下の表の通りです。
| 単位 | 長辺(mm) |
|---|---|
| ミリメートル(mm) | 182mm × 257mm |
| センチメートル(cm) | 18.2cm × 25.7cm |
| インチ | 約7.17インチ × 約10.12インチ |
B5サイズの大きさは「182mm×257mm」
これらの数値は、日本産業規格(JIS)によって厳格に定められています。B判は、江戸時代に公用紙として使われていた「美濃和紙」の判型に由来する、日本独自の規格です。明治政府はこの美濃紙の判型を引き継ぎ、戦後も帳簿や公文書の用紙としてB判を原則とするJIS規格が定められてきました。このように統一された基準が存在することで、印刷物や文具製品の互換性が保たれ、安定した品質で利用できる点が、B5サイズを含むB判の大きな特徴と言えるでしょう。
プリントネットではフライヤー・チラシはもちろん、中綴じ冊子や無線綴じ冊子からB5サイズをご注文いただけます。
※価格は記事掲載・更新時のものです。最新の価格はHPでご確認ください。
【デザイナー向け】B5サイズで推奨される画像の解像度(dpi)
印刷物における画像の解像度は、DPI(dots per inch:ドット・パー・インチ)という単位で表現されます。これは、1インチ(約2.54cm)あたりにどれだけのドット(点)が含まれるかを示す数値です。
デジタルデータのB5サイズをピクセル(px)で表す場合、その数値は解像度(dpi: dots per inch)によって変動します。一般的な印刷で推奨される300dpiでは「長辺3035px × 短辺2150px」となり、高品質な印刷に適した350dpiでは「長辺3541px × 短辺2508px」とさらに大きくなります。用途に応じて、適切な解像度とピクセル数を選ぶことが重要です。
以下に、B5サイズをきれいに印刷するために推奨される解像度と、それに必要なピクセル数をまとめます。用紙の端まで印刷するためには塗り足しを含めたサイズで作成する必要があります。
| 解像度 (dpi) | B5サイズ(px) | 塗り足しを含むB5サイズ(px) |
|---|---|---|
| カラー300dpi | 2150px x 3035px | 2220px x 3106px |
| カラー350dpi | 2508px x 3541px | 2591px x 3624px |
| グレースケール 600dpi |
4299px x 6071px | 4441px x 6213px |
| モノクロ2階調 1200dpi |
8598px x 12142px | 8882px x 12425px |
変形サイズで印刷をお考えの方は『mm→px(ミリメートル→ピクセル)変換ツール』をご用意しておりますので、ご利用ください。
身近な週刊誌や大学ノートで大きさをイメージ
「182mm×257mm」という数値だけでは、B5サイズを具体的にイメージするのが難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。そこで、日常生活でよく目にする身近なアイテムを例に挙げると、その大きさを直感的に把握しやすくなります。
まず、多くの方が手に取ったことがある「週刊誌」を思い浮かべてみてください。少年漫画誌や総合週刊誌の多くがB5サイズで発行されています。雑誌を実際に手に持ったときの感覚を思い出すことで、B5サイズの大きさを実感できるでしょう。
また、学生時代に誰もが一度は使ったことがあるであろう「大学ノート」も、B5サイズが主流です。授業や会議で広げて書き込む際、文字が小さすぎず、かといって大きすぎて扱いにくいこともない、このバランスの取れたサイズ感は、B5ならではの魅力と言えます。
【要注意】市販のノートはひと回り小さい「セミB5」
先に「大学ノートはB5サイズが主流」とご紹介しましたが、実は市販されている「B5ノート」の多くが、JIS規格のB5サイズとは異なる「セミB5」と呼ばれる独自規格である点には注意が必要です。JIS規格のB5サイズが縦257mm、横182mmであるのに対し、セミB5の寸法は縦252mm、横179mmと、正式なB5サイズよりも縦が5mm、横が3mm小さいサイズです。
セミB5が広く普及した背景には、製造上の都合や、学習用として使いやすいといった側面が挙げられます。このわずかな違いにより、ノートはかさばりにくく、持ち運びや収納がしやすくなりました。現在では「B5ノート」といえば、このセミB5を指すのが一般的です。
B5サイズが持つ魅力とは?メリットを解説
B5サイズは、教科書やノート、雑誌など、日本の教育現場やビジネスシーンにおいて、長年にわたり定番として親しまれてきました。多くの方が一度は手に取った経験があるでしょう。特に学校で使用する冊子類はB5サイズであることが多く、その馴染み深さは計り知れません。
では、なぜB5サイズはこれほどまでに多くの人々に選ばれ続けているのでしょうか。そこには、書き込みやすさや持ち運びやすさといった、利用者にとって非常に魅力的な複数のメリットが存在します。実際にノート選びのポイントとして「サイズ」が29.7%で最も重視されているという調査結果もあり、その重要性がうかがえます。
続く項目では、B5サイズがもたらす具体的なメリットを詳しく解説していきます。これらの特徴を理解することで、用途に合わせた最適な用紙選びに役立つでしょう。
書き込みやすさと持ち運びやすさの絶妙なバランス
B5サイズの最大の魅力の一つは、その絶妙なバランス感にあります。A4サイズに比べて一回りコンパクトであるため、一般的なビジネスバッグや通学カバンにすっきりと収まります。そのため、持ち運びの負担が少ない点がメリットです。多くのビジネスバッグはA4サイズを収納できるよう設計されていますが、B5サイズであればより余裕を持って収まり、他の荷物との兼ね合いもスムーズに行えるでしょう。
一方で、A5サイズと比べると筆記スペースが広いため、テキスト情報だけでなく、図やイラストを交えたノート作成にも十分な面積を確保できます。会議の議事録作成やアイデアの整理、学習ノートとして利用する際など、情報を詳細に書き込みたい場面でその広さが活かされるでしょう。
このように、B5サイズは「情報をしっかりと書き込みたい」というニーズと「手軽に持ち運びたい」というニーズを高いレベルで両立します。この使い勝手の良さこそが、幅広いシーンでB5サイズが選ばれる理由と言えるでしょう。
情報の一覧性が高く、思考の整理に最適
B5サイズは、A4サイズと比べて視線の移動が少なく、A5サイズよりも多くの情報を一度に書き込めます。そのため、ページ全体を俯瞰しやすいという利点があります。この適度な情報量は、複雑な思考を整理する作業に非常に適していると言えるでしょう。
特に、情報同士の関連性を把握しながらアイデアを広げたり、構造化したりする作業において、その一覧性の高さが効果を発揮します。
会議中の議事録作成や講義ノートでは、話の流れを追いつつ、重要なポイントやアイデアを瞬時に書き出す場面が多々あります。B5サイズであれば、限られた時間の中で情報を効率良くまとめ、全体像を捉えながら思考を深めることができるでしょう。
B5サイズの主な使い道を紹介
182mm×257mmという絶妙なサイズ感を持つB5は、その「書き込みやすさ」と「持ち運びやすさ」から、日々のさまざまなシーンで重宝されています。特に、教育現場では「最も普及しているノートのサイズはB5」とされており、多くの学生にとって慣れ親しんだサイズです。これは、学習内容を十分に書き込めるスペースを確保しつつ、通学カバンにもすっきりと収まるため、生徒が普段使い慣れているノートと同じ感覚で扱えることが大きな理由と言えるでしょう。実際に、学生が使用する教科書の多くもB5サイズが採用されています。
プライベートでの活用例(手帳・雑誌・イラスト)
B5サイズは、学習やビジネスシーンにとどまらず、プライベートでも様々な用途でその利便性を発揮します。
まず、手帳においては、書き込みスペースの広さと携帯性のバランスが優れており、多くの製品で採用されています。
次に、雑誌にもB5サイズが多く採用されています。週刊誌や漫画雑誌、生活情報誌の多くがこのサイズで発行されており、手に馴染みやすく、通勤・通学中でも気軽に読み進められるのが特徴です。情報の一覧性が確保されつつ、片手でも持ちやすいサイズ感は、読者に快適な読書体験を提供します。
さらに、イラスト制作や同人誌の原稿用紙としてもB5サイズは人気です。適度な作業スペースを確保できるため、細部の描き込みから全体像の把握までスムーズに行え、クリエイターが構図を決めやすい点も支持されています。自宅での制作活動からイベントでの持ち運びまで、幅広く活躍するサイズと言えるでしょう。
販促物・印刷物での活用例(チラシ・パンフレット)
B5サイズは、販促物や印刷物において優れた特性を発揮します。チラシやフライヤーとしては、ポスティングや新聞折り込みで頻繁に利用されるサイズの一つです。A4サイズよりもコンパクトなため、受け取った方が手に取りやすく、気軽に内容に目を通してもらいやすい点がメリットです。他のチラシと差別化を図る目的で、あえてA4よりも小さいB5サイズを選ぶ企業もあります。
また、ページ数の少ないパンフレットや会社案内、商品カタログなどにも適しています。情報を詰め込みすぎず、要点をまとめてスッキリと見せたい場合に効果的なサイズです。例えば、飲食店の期間限定メニュー、美容室のキャンペーン告知、イベントの案内など、ターゲットに特定の情報を効果的にアピールしたい場合に最適です。
さらに、B5サイズは持ち運びしやすいことから、展示会や店舗での手配り資料としても活用されます。受け取った側がバッグに入れやすく、持ち帰った後も保管しやすいため、後から見返してもらう機会を増やすことができるでしょう。コンパクトでありながら十分な情報量を掲載できるため、効果的な情報伝達に貢献します。
【A4・A5との違い】大きさ・用途の使い分けポイント
A4サイズ(210mm × 297mm)は、最も一般的なサイズです。ビジネス文書や公式な資料、多くの情報を網羅する教材、研修資料に適しています。広い紙面を活用し、詳細なデータや図表を掲載できるため、情報量が重視される場面で役立ちます。
B5サイズ(182mm × 257mm)は、A4とA5の中間に位置し、書き込みやすさと持ち運びやすさのバランスに優れています。ノートや週刊誌、社内報などでよく利用され、適度な情報量と携帯性を両立したい場合に最適です。販促物にも活用され、内容に手軽に目を通してもらいやすいメリットもあります。
一方、A5サイズ(148mm × 210mm)は、これら3サイズの中で最もコンパクトで、優れた携帯性が特徴です。手帳やメモ、日記、家計簿、読書記録など、個人的な記録や外出先での利用に適しています。
「情報量」「携帯性」「書き込みやすさ」という観点から、各サイズが持つメリットは異なります。ご自身の用途に合わせて、最適なサイズを選ぶ際の参考にしてください。
B5サイズが一覧でわかる!用紙サイズ比較表
B5サイズは、JIS規格において縦257mm、横182mmと定められており、B6サイズのちょうど2倍にあたる広さを持つことが特徴です。
| サイズ | 大きさ | サイズ | 大きさ |
|---|---|---|---|
| A0 | 841mm × 1189mm | B0 | 1030mm × 1456mm |
| A1 | 594mm × 841mm | B1 | 728mm × 1030mm |
| A2 | 420mm × 594mm | B2 | 515mm × 728mm |
| A3 | 297mm × 420mm | B3 | 364mm × 515mm |
| A4 | 210mm × 297mm | B4 | 257mm × 364mm |
| A5 | 148mm × 210mm | B5 | 182mm × 257mm |
| A6 | 105mm × 148mm | B6 | 128mm × 182mm |
| A7 | 74mm × 105mm | B7 | 91mm × 128mm |
| (A8) | (52mm × 74mm) | B8 | 64mm × 91mm |
B5サイズは学習ノートや教科書、週刊誌などの身近な用途から、ビジネスでの議事録、プライベートの手帳、さらには企業の販促物やパンフレットに至るまで、幅広いシーンで活躍する汎用性の高い用紙規格です。学生の学習効率向上からビジネスパーソンの情報整理、クリエイターの表現活動、企業の効果的な情報発信まで、その適用範囲は非常に広いと言えるでしょう。
B5サイズの印刷をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
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