
B4サイズとは?
B4サイズの寸法・用途からA4との違いまで分かりやすく解説
最終更新日:2025年09月23日

新聞の折り込みチラシや企業のパンフレット、イベントのフライヤーなどで頻繁に目にするB4サイズは、比較的身近な用紙の一つと言えます。多くの情報を掲載でき、かつ手に取りやすいという特性から、広告や告知といったプロモーション活動で幅広く活用されています。本項目では、B4サイズの縦横の長さをミリメートル(mm)やセンチメートル(cm)といった単位で詳しく解説します。
B4の具体的な寸法(mm/cm/pixel)
B4サイズの用紙は、日本のJIS規格によって厳密に定められています。その寸法は、縦364ミリメートル(mm)、横257ミリメートル(mm)です。センチメートル(cm)に換算すると、縦36.4cm、横25.7cmとなります。これらの物理的な寸法は、印刷物のデザイン、ファイルへの収納、郵送方法を検討する上で基本となる情報です。
プリントネットではフライヤー・チラシはもちろん、中綴じ冊子や新聞折込からB4サイズをご注文いただけます。
※価格は記事掲載・更新時のものです。最新の価格はHPでご確認ください。
B4サイズチラシの変形について
プリントネットでご指定いただけるチラシの印刷において『B4サイズの変形』とは、短辺が45mm〜257mmで、長辺が298〜364mmの範囲に収まることが条件です。また、条件の範囲内であっても、別の定型サイズの変形となる場合があります(例:短辺210mm×長辺280mmはA4の変形)。ご希望のサイズがどのサイズの変形で注文できるかわからない場合は、『オリジナル(変形)サイズの注文方法』を参考にしてください。
【デザイナー向け】B4サイズで推奨される画像の解像度(dpi)
印刷物における画像の解像度は、DPI(dots per inch:ドット・パー・インチ)という単位で表現されます。これは、1インチ(約2.54cm)あたりにどれだけのドット(点)が含まれるかを示す数値です。
デジタルデータのB4サイズをピクセル(px)で表す場合、その数値は解像度(dpi: dots per inch)によって変動します。例えば、Web表示によく用いられる72dpiでは「1032px × 729px」ですが、一般的な印刷で推奨される300dpiでは「長辺4299px × 短辺3035px」となり、高品質な印刷に適した350dpiでは「長辺5016px × 短辺3541px」とさらに大きくなります。用途に応じて、適切な解像度とピクセル数を選ぶことが重要です。
以下に、B4サイズをきれいに印刷するために推奨される解像度と、それに必要なピクセル数をまとめます。用紙の端まで印刷するためには塗り足しを含めたサイズで作成する必要があります。
解像度 (dpi) | B4サイズ(px) | 塗り足しを含むB4サイズ(px) |
---|---|---|
カラー300dpi | 3035px × 4299px | 3016px × 4370px |
カラー350dpi | 3541px x 5016px | 3624px × 5098px |
グレースケール 600dpi |
6071px × 8598px | 6213px × 8740px |
モノクロ2階調 1200dpi |
12142px × 17197px | 12425px × 17480px |
変形サイズで印刷をお考えの方は『mm→px(ミリメートル→ピクセル)変換ツール』をご用意しておりますので、ご利用ください。
身近なものでB4の大きさをイメージしてみよう
B4サイズの正確な寸法だけでは、その大きさを具体的に想像しにくいかもしれませんので、日常生活でよく目にするものと比べてみましょう
まず、一般的な週刊漫画雑誌の多くはB5サイズ(縦257mm × 横182mm)で発行されています。B4サイズは、このB5サイズの用紙を横に2枚並べたサイズとほぼ同じ大きさに相当します。漫画雑誌の見開きページをイメージすると、その広さがより具体的に伝わるでしょう。
また、ビジネスシーンでは「B4サイズ対応」と記載されたビジネスバッグが数多く販売されています。これは、B4サイズの書類や資料を折らずに収納できることを意味します。通勤・通学で使うカバンに収まる書類の大きさとして捉えることで、日々の業務における取り扱いやすさをより実感できるかもしれません。
さらに、学校の卒業証書や社内で授与される表彰状など、標準的な賞状もB4サイズが一般的です。これらの身近な例を通して、B4サイズの具体的なイメージを把握することができるでしょう。
B4サイズはどんな場面で使われる?主な用途を紹介
B4サイズは、A4サイズでは情報量が不足し、A3サイズでは大きすぎると感じられる際に、特に重宝される用紙サイズです。その絶妙なサイズ感から、日常生活からビジネスシーンまで、多岐にわたる場面で活用されています。
多くの情報を効果的に伝えたい広告媒体において、B4サイズは優れた選択肢となります。具体的には、以下のような用途で活用されています。
新聞の折り込みチラシ:最も一般的なサイズとして利用されており、費用対効果の高さも評価されています。
店頭ポスターやパンフレット:店舗のキャンペーン告知やイベント案内に頻繁に用いられます。
卒業証書や表彰状:学校の卒業証書や企業の表彰状など、格式ある書類に採用されることが一般的です。
新聞の折り込みチラシ
新聞の折り込みチラシで最も一般的に用いられているのはB4サイズです。新聞紙(ブランケット判)を二つ折りにしたサイズに近いため、新聞に挟みやすく、家庭内で広げて見やすいという利点があります。この扱いやすさが、B4サイズが選ばれる大きな理由の一つです。
スーパーの特売情報や新築物件の間取り図、家電量販店のセール告知など、多くの写真や文字情報を掲載して詳細を伝えたい広告にはB4サイズが最適です。広い紙面を有効活用することで、商品の魅力を余すことなく伝えることができます。
また、印刷コストと訴求力のバランスにも優れています。B3サイズのチラシを新聞に折り込みするためには、二つ折りの加工が必要となります。B4サイズなら折り加工が必要ありませんので、費用対効果の高い販促ツールとして多くの企業に活用されています。
プリントネットでは新聞折り込み用の輪転折込チラシ印刷はもちろん、印刷から折り込み手配までを一括でご注文いただける『新聞折込チラシ』サービスをご提供しています。
店頭ポスターやパンフレット
B4サイズは、店頭ポスターやパンフレットといった視覚情報を効果的に伝える広告媒体として、幅広く活用されています。新商品の告知やキャンペーン情報などを掲示するポスターに適しており、A3サイズに比べて省スペースで掲示できる一方で、A4サイズよりも高い視認性で来店者の注目を集めることが可能です。B4サイズは遠目からでも目立つほどのポスターとはいきませんが、立ち止まって読ませる時など、特定の情報を強く訴求したい場合に有効なサイズのポスターです。
また、見開きのパンフレットや商品カタログ、会社案内などにもB4サイズは頻繁に用いられます。見開きの状態では広範なスペースを確保できるため、写真や図を大きく配置し、豊富な情報を掲載することが可能です。二つ折りにするとB5サイズになるため、顧客が手に取りやすく、持ち帰りやすいパンフレットを作成できる点も大きな利点です。
賞状
B4サイズは、卒業証書や表彰状といった「賞状」に多く用いられています。これは、受け取る方に特別感や格式の高さを伝えるうえで、B4サイズが持つ絶妙なバランスが重要視されているためです。A4サイズではやや簡易的な印象を与えかねませんし、かといってA3サイズでは大きすぎて額装時に場所を取ることもあります。B4サイズは手渡された際に適度な「重み」や「存在感」を感じさせ、権威や達成の証としてふさわしい見栄えを与えます。
受賞者が額に入れて飾ることを考えても、B4サイズは一般的な家庭やオフィス環境で飾りやすいバランスの良さを持っています。大切な功績を称える賞状においてB4サイズはおすすめです。
【比較】B4と他の代表的な用紙サイズの違い
オフィスで日常的に使用されるA4サイズや、ノートなどで馴染み深いB5サイズと比べて、B4サイズはどのような違いがあるでしょうか。ここでは、B4サイズが他の代表的な用紙とどのように異なるのかを詳しく解説します。
B4、A4、B5といった各用紙の具体的な寸法やサイズ感の違い、そして用紙規格である「A判」と「B判」の成り立ちと歴史について、以降の見出しで分かりやすくご紹介します。まずは、これらのサイズの概要を以下の比較表で確認してください。
サイズ | 短辺(mm) | 長辺(mm) | A4との面積比 |
---|---|---|---|
B4 | 364 | 257 | 約 1.50 倍 |
A4 | 297 | 210 | ー |
B5 | 257 | 182 | 約 0.75 倍 |
最も身近なA4サイズとのサイズ感の違い
オフィスで日常的に使用されるA4サイズと比較すると、B4サイズが一回り大きいことがわかります。A4サイズの寸法が210mm × 297mmであるのに対し、B4サイズは257mm × 364mmです。面積で比較すると、B4サイズはA4サイズの約1.50倍の広さを持つことになります。
このサイズの違いは、実用面でさまざまな影響を及ぼします。例えば、A4サイズのクリアファイルやファイルボックスには、B4サイズの書類は収まりません。そのため、B4サイズの書類を保管する際は、B4専用の収納用品を用意する必要があります。また、A4サイズがビジネス文書や一般的な資料作成に用いられることが多い一方で、B4サイズは新聞の折り込みチラシやポスターなど、より多くの情報を視覚的に訴求したい場面で活用されます。このように、両者は用途によって使い分けられています。
一回り小さいB5サイズとの違い
B4サイズとB5サイズは、どちらもB判規格に属しますが、寸法と用途には明確な違いがあります。B4サイズは縦364mm、横257mmであるのに対し、B5サイズは縦257mm、横182mmです。この数値からもわかるように、B4サイズはB5サイズのちょうど2倍の大きさに相当します。具体的には、B4用紙を縦に半分に折ると、B5サイズになる関係です。
このサイズの違いは、それぞれの用途に影響を与えます。B5サイズは、そのコンパクトさから大学ノートや週刊誌、教科書などに多く採用されており、個人の学習や閲覧、携帯性を重視する用途に適しています。実際に「B5サイズノートパソコン」のように、持ち運びやすさを考慮した製品にもこのサイズ感が選ばれる傾向です。一方、B4サイズは、B5サイズよりも広い紙面を活かし、より多くの情報を掲載したい場合に適しています。新聞の折り込みチラシや店頭ポスター、パンフレットなど、広範囲に情報を伝えたい広告媒体で重宝されています。
そもそも「A判」と「B判」とは?規格の由来
用紙サイズには、「A判」と「B判」という規格があります。国際的に広く用いられている「A判」は、19世紀にドイツで考案されたドイツ工業規格「DIN 476」を基にした国際規格ISO 216です。A0サイズを基準としており、その面積がちょうど1平方メートルになるように定められています。これを半分に折るごとにA1、A2と順にサイズが小さくなる仕組みです。
一方、B4やB5といった「B判」は、日本独自のJIS規格で定められたサイズです。そのルーツは江戸時代に幕府の公用紙として使われていた「美濃紙」にあります。当時の美濃紙のサイズが基盤となり、日本独自の用紙規格として発展しました。明治以降もこの規格が引き継がれ、戦後も帳簿や公文書にB判が用いられるなど、日本では長らく標準的なサイズとして親しまれてきました。
A判とB判は共通して、縦横比が常に「1:√2」である「白銀比」に基づいています。この比率により、用紙を半分に折っても元の形と同じ縦横比が維持されるため、サイズ変更時にデザインを崩すことなく使用できる合理性があります。同じ数字で比較すると、B判はA判よりも一回り大きいサイズです。現在では、A判が国際標準、B判が国内標準として使い分けられています。
B4サイズを選ぶメリットと視覚的な効果
B4サイズを選ぶ主な利点は『A4サイズよりも多くの情報を掲載できること』と『A3サイズほど大きすぎず、手に取りやすく扱いやすい絶妙なサイズ感であること』です。
このバランスの良さから、B4サイズは広告ポスター、パンフレット、展示会での配布物、店舗プロモーション、教育現場での教材など、幅広いシーンで活用されています。視認性が高く、表現の自由度も高いため、伝えたい内容を効果的に訴求できます。
A4よりも情報量を多く載せられる
B4サイズを選ぶ最大のメリットは、A4サイズと比較してより広い紙面を持つ点です。A4と同じ情報量でも文字や図を大きく配置でき、高い視認性を確保できます。
多くの写真や詳細な説明文も掲載しやすいため、商品カタログ、不動産の間取り図、飲食店のメニューなど、情報を一覧で伝えたい場合に特に適しています。詳細な仕様や多角的な情報を見開きで提示したい場合、B4サイズは非常に効果的です。余白を適切に活用することで、情報を詰め込みすぎずに洗練された印象を与え、読みやすいレイアウトを実現できる点も、デザイン上の大きなメリットとなるでしょう。
手に取りやすく、扱いやすい絶妙なサイズ感
B4サイズが持つ大きな利点の一つは、その絶妙なサイズ感です。A3サイズほど場所を取らず、かといってA4サイズのように情報量が不足することもないため、視認性と情報量のバランスに優れています。手に持った際に視線移動が少なく、紙面全体をストレスなく把握できるのが特徴です。
この特性を活かし、ポスターとしては大きすぎずに目を引き、チラシとしては十分な情報を盛り込めるため、効果的な広告媒体として活用されています。受け手が実際に手に取って内容を確認する『イベント会場での案内ポスター』、『店頭で配布されるパンフレット』、『会議での回覧資料』などで、特に高い価値を発揮します。
多くの情報を伝えたいものの、かさばりすぎることを避けたい場合に、B4サイズは非常に扱いやすい選択肢です。
B4サイズが一覧でわかる!用紙サイズ比較表
B4サイズは、JIS規格において縦364mm、横257mmと定められており、A4サイズの約1.5倍、B5サイズのちょうど2倍にあたる広さを持つことが特徴です。
サイズ | 大きさ | サイズ | 大きさ |
---|---|---|---|
A0 | 841mm × 1189mm | B0 | 1030mm × 1456mm |
A1 | 594mm × 841mm | B1 | 728mm × 1030mm |
A2 | 420mm × 594mm | B2 | 515mm × 728mm |
A3 | 297mm × 420mm | B3 | 364mm × 515mm |
A4 | 210mm × 297mm | B4 | 257mm × 364mm |
A5 | 148mm × 210mm | B5 | 182mm × 257mm |
A6 | 105mm × 148mm | B6 | 128mm × 182mm |
A7 | 74mm × 105mm | B7 | 91mm × 128mm |
(A8) | (52mm × 74mm) | B8 | 64mm × 91mm |
B4サイズは多岐にわたるシーンでその独自のメリットを発揮し、情報を効果的に伝えるための強力なツールとなります。用途や目的に合わせて最適な用紙サイズを選ぶことは、伝達効果を高める上で非常に重要です。本記事で解説したB4サイズの特徴を参考に、ぜひ皆様の業務やプロモーション活動に役立ててみてください。
B4サイズの印刷をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
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