
A4サイズの大きさは?
A4サイズの寸法(mm)や用途、他の印刷サイズとの違いを解説
最終更新日:2025年08月12日

日常的に目にするA4サイズですが『A判の4』という数字が何を意味するのか、正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。書類や資料作成において基本となるA4サイズ。この記事では、A4の寸法(mm)や用途といった基本情報から、他のサイズとの違いまで詳しく解説します。
目次
A4サイズの寸法は「210mm×297mm」
A4サイズの正確な寸法は、長辺297mm、短辺210mmです。センチメートルで表すと、縦29.7cm、横21.0cmとなります。この寸法は、ISO(国際標準化機構)によって定められた国際規格「A列本判(A判)」に基づいています。
A判は20世紀初頭にドイツで生まれ、現在では世界中で標準的な紙のサイズとして広く採用されています。A判の基準となるのは、面積が約1平方メートルであるA0サイズ(841mm×1189mm)です。このA0サイズを半分にするとA1、さらに半分にするとA2と続き、数字が大きくなるごとに面積が半分になる仕組みです。
A判用紙は、縦横の比率が常に「1:√2」、通称「白銀比」になるように設計されています。この比率が保たれることで、用紙を半分に折っても元の形と相似になり、拡大・縮小コピーやレイアウト変更が容易になるという利点があります。プリントネットではフライヤー・チラシはもちろん、中綴じ冊子や無線綴じ冊子からA4サイズをご注文いただけます。
A4サイズチラシの変形について
プリントネットでご指定いただけるチラシの印刷において『A4サイズの変形』とは、短辺が45mm〜210mmで、長辺が183〜297mmの範囲に収まることが条件です。また、条件の範囲内であっても、別の定型サイズの変形となる場合があります(例:短辺182mm×長辺210mmはB5の変形)。ご希望のサイズがどのサイズの変形で注文できるかわからない場合は、『オリジナル(変形)サイズの注文方法』を参考にしてください。
A4サイズを画像で印刷する際のオススメ解像度とピクセル
画像データをA4サイズで印刷する際には、画質の基準となる「解像度(dpi)」が非常に重要です。dpiは「dot per inch」の略で、1インチあたりの点の数を指します。この数値が高いほど、きめ細かく鮮明な印刷が可能です。
A4サイズのフルカラー印刷には、一般的に300dpiから350dpiの解像度が推奨されます。これは、チラシやパンフレットといった商業印刷物で標準とされる品質基準です。モノクロの場合は600dpi、モノクロ2階調での印刷時は1200dpiを推奨しています。
以下に、A4サイズをきれいに印刷するために推奨される解像度と、それに必要なピクセル数をまとめます。用紙の端まで印刷するためには塗り足しを含めたサイズで作成する必要があります。
解像度 (dpi) | A4サイズ(px) | 塗り足しを含むA4サイズ(px) |
---|---|---|
カラー300dpi | 2480px × 3508px | 2551px × 3579px |
カラー350dpi | 2894px × 4093px | 2976px × 4175px |
グレースケール 600dpi |
4961px × 7016px | 5102px × 7157px |
モノクロ2階調 1200dpi |
9921px × 14031px | 10205px × 14315px |
変形サイズで印刷をお考えの方は『mm→px(ミリメートル→ピクセル)変換ツール』をご用意しておりますので、ご利用ください。
Webサイトで一般的に使用される画像は、ほとんどが72dpi程度の解像度で作成されています。そのため、Web用に最適化された画像をそのままA4用紙に配置して印刷すると、画質が粗くぼやけた印象になる可能性がありますのでご注意ください。
ビジネスや暮らしに!A4サイズの主な用途と活用シーン
A4サイズは、オフィスでの書類作成から家庭でのプリントアウトまで、私たちの生活のあらゆる場面で最も広く使われている標準サイズです。その汎用性の高さから、ビジネスシーンとプライベートの両方で多岐にわたる用途に活用されています。
例えばビジネスにおいては、契約書や企画書といった重要な文書の作成はもちろん、会議資料、プレゼンテーション資料、社内報など、日常業務に欠かせない多くの書類にA4サイズが利用されています。また、企業が顧客や取引先に向けて発信するチラシやパンフレットといった広告物も、A4サイズが主流となっています。
プライベートでは、学校からの配布物やレシピの印刷、個人の趣味の資料作成など、手軽に扱えるサイズとして親しまれています。
チラシやパンフレットなどの広告物
A4サイズは、チラシやパンフレットなどの広告物として、最も広く利用されています。手で持ちやすく、カバンにも収納しやすいサイズ感でありながら、伝えたい情報を十分に掲載できる点にあります。写真やイラスト、文字などをバランスよく配置することで、視覚的に訴求力の高い広告物を作成することが可能です。
A4サイズは、店舗のオープン告知や新製品の案内チラシといった用途において、適度な大きさがあるため、通行人や顧客の目に留まりやすく、多くの情報を一度に伝えることができます。
また、A4サイズの用紙は、パンフレットとして活用する際に加工しやすいというメリットもあります。例えば、二つ折りや巻き三つ折りにすることで、見た目のコンパクトさを保ちつつ、情報を整理しながら多くの内容を盛り込むことが可能です。
ビジネス文書(契約書・企画書など)
ビジネスシーンでは、契約書、企画書、提案書、報告書、議事録といったほとんどの正式な文書がA4サイズで作成されています。A4サイズがビジネス文書の標準として定着している背景には、国際標準規格ISO 216に準拠している点が挙げられます。世界中で広く認識され、ビジネスにおける相互確認や保存が容易です。今日ではオフィスに普及しているプリンターやコピー機の標準設定である点も大きいでしょう。
A4サイズの書類を送るときの封筒選びと郵送方法
A4サイズの書類を送る際には、内容物の保護と郵送方法に適した封筒を選ぶことが重要です。適切な封筒を選ぶことで、書類が折れ曲がったり、破損したりするのを防ぎ、スムーズに相手に届けることができます。
A4サイズの書類を郵送する場合、「折らずにそのまま送る」か「三つ折りにする」かで、選ぶべき封筒の種類が変わります。
書類を折らずに送りたい場合は、A4サイズがそのまま収まる角形2号(角2)や角形A4号といった封筒が最適です。これらの封筒は、定形外郵便として扱われます。
一方、書類を三つ折りにして郵送する場合は、長形3号(長3)の封筒が最適です。このサイズの封筒は、三つ折りにしたA4用紙がぴったり収まり、多くの場合、定形郵便として送付できます。
A4を折らずに郵送する場合におすすめの封筒
A4用紙を折らずに郵送する際には、主に「角形2号(角2)」と「角形A4号(角A4)」の2種類の封筒が適しています。これらはどちらもA4用紙を折らずに封入できるよう設計されています。
角形2号(角2)は、240mm×332mmのサイズで、A4用紙を余裕をもって入れられる、最も一般的な封筒です。このサイズであれば、クリアファイルに書類を入れたまま封入できるため、書類をしっかり保護したい場合や、複数枚の書類を送る際に特に便利です。
一方、角形A4号(角A4)は228mm×312mmと、A4用紙がぴったりと収まるサイズの封筒です。ぴったりとしたサイズ感は、郵送物がすっきりと見えるというメリットがある一方で、書類の枚数が多い場合には窮屈になることがあります。
郵送する書類の量やクリアファイルの利用有無、見た目のスマートさといった点に応じて、これら2種類の封筒を適切に使い分けることをおすすめします。
封筒の種類 | 封筒の寸法・サイズ | A4用紙の収まり具合 | 主な特徴・用途 |
---|---|---|---|
角形2号 (角2封筒) |
240mm × 332mm | 余裕をもって収まる | クリアファイルごと封入可能 複数枚向き |
角形A4号 (角A4封筒) |
228mm × 312mm | ぴったり収まる | 郵送物がすっきりと見える 少量向き |
A4を三つ折りして郵送する場合におすすめの封筒
A4サイズの書類をコンパクトに郵送する際は、A4用紙を三つ折りにすると、約100mm×210mmのサイズになります。このサイズに最適なのが「長形3号(長3)」封筒です。長形3号封筒は縦235mm、横120mmの寸法で、三つ折りにしたA4用紙が無理なく収まるよう設計されています。請求書、納品書、ダイレクトメール(DM)など、ビジネスシーンで一般的に利用されており、定形郵便として手軽に送付できる点が大きなメリットです。
ただし、複数枚の書類を重ねて送ると厚みが出ることがあります。その際は、書類が封筒に収まらない可能性も考慮し、一つ大きいサイズの封筒を選ぶか、書類を折らずに郵送するようにしてください。
封筒の種類 | 封筒の寸法・サイズ | A4用紙の折り方 | 折った後のサイズ |
---|---|---|---|
長形3号 (長3封筒) |
235mm × 120mm | 巻三つ折り Z折り |
100mm × 210mm 99mm × 210mm |
大切な書類はクリアファイルに入れて
A4サイズの書類を郵送する際、契約書や履歴書のような重要書類は、クリアファイルに入れることをオススメします。郵送中に予期せぬ雨での水濡れや、書類の折れ、汚れなどから大切な内容物を保護してくれます。クリアファイルに入れることは、単なる保護としてだけでなく、受け取った相手に対し、書類を大切に扱っているという配慮を示すビジネスマナーの一環です。
書類を綺麗な状態で届けることは、信頼関係を築く上で非常に重要です。また、複数枚の書類を送付する際も、クリアファイルにひとまとめにしておけば、バラバラにならずに整理された状態で届けられます。ビジネス文書のやり取りでは、クリアファイルに入れてから封筒に入れましょう。
一般的な印刷物の基準になるA4サイズ
A4サイズは、単によく使われるだけでなく、多くの印刷物や書類管理の基準として機能しています。これは、国際規格であるISO 216の中心的なサイズであり、その合理的な寸法には理由があります。ISO 216は、面積が1平方メートルであるA0サイズ(841mm×1189mm)を基準とし、これを半分に分割するごとに番号が増える仕組みです。
A4サイズはA0を4回半分にした寸法となり、縦横の比率が常に「1:√2」(白銀比)に保たれます。用紙を拡大・縮小してもレイアウトが崩れにくく、文書作成も効率的です。
日本には独自のB判という紙の規格も存在しますが、公的な文書や国際的なやり取りでは、ISO 216に準拠したA4サイズが国際標準として広く採用されています。A4サイズは国内だけでなく、グローバルなビジネスシーンにおける共通の基準サイズとしての地位を確立しています。
他のサイズとの違い
A4サイズに近いサイズとして、B4サイズ(257×364mm)やB5サイズ(182×257mm)が挙げられます。
B4サイズは新聞折込チラシでよく選ばれる用紙サイズです。また、賞状や履歴書などでも用いられています。
B5サイズはA4よりも少しだけ小さく、大学ノートや教科書などの学業関連の印刷物でお馴染みのサイズです。また、漫画雑誌などでもよく見かける方も多いかもしれません。
どのサイズにも一長一短ありますが、サイズは用途に応じて選ぶことが重要です。もし用紙サイズで迷ったときは、A4サイズを基準にすると、大きな失敗はありません。
印刷用紙の規格サイズ一覧
サイズ | 大きさ | サイズ | 大きさ |
---|---|---|---|
A0 | 841mm × 1189mm | B0 | 1030mm × 1456mm |
A1 | 594mm × 841mm | B1 | 728mm × 1030mm |
A2 | 420mm × 594mm | B2 | 515mm × 728mm |
A3 | 297mm × 420mm | B3 | 364mm × 515mm |
A4 | 210mm × 297mm | B4 | 257mm × 364mm |
A5 | 148mm × 210mm | B5 | 182mm × 257mm |
A6 | 105mm × 148mm | B6 | 128mm × 182mm |
A7 | 74mm × 105mm | B7 | 91mm × 128mm |
(A8) | (52mm × 74mm) | B8 | 64mm × 91mm |