
A3サイズとは?
A3サイズの寸法(mm,cm)・用途から印刷のコツまで丁寧に解説
最終更新日:2025年08月18日

A3サイズは、A4サイズの2倍の面積を持つ用紙です。この記事では、具体的にどれくらいの大きさで、どんな用途に適しているのか、A3サイズの寸法(mm、cm)から、ポスターや図面など様々な用途、そして印刷のコツまで、幅広く解説します。
目次
まずは基本から!A3サイズの正確な寸法
A3サイズは、国際規格「ISO 216」で定められた「A判」という紙の規格の一つです。A判の基準となる「A0サイズ」は、面積が1平方メートルと規定されており、非常に大きなサイズです。
A0サイズを半分に折るとA1、さらに半分に折るとA2、A3と、番号が一つ大きくなるにつれて面積が半分になります。このような規則的な成り立ちにより、A3サイズも国際的に統一された寸法を持つのが特徴です。
A3サイズの正確な寸法は、短辺が297ミリメートル(mm)、長辺が420ミリメートル(mm)です。センチメートル(cm)で表すと、短辺は29.7センチメートル、長辺は42.0センチメートルになります。
世界共通の規格であるため、異なる国や地域でも同じサイズとして認識されています。
プリントネットではフライヤー・チラシはもちろん、パウチメニューや展示パネルからA5サイズをご注文いただけます。
※価格は記事掲載・更新時のものです。最新の価格はHPでご確認ください。
A3サイズチラシの変形について
プリントネットでご指定いただけるチラシの印刷において『A3サイズの変形』とは、短辺が45mm〜297mmで、長辺が258〜420mmの範囲に収まることが条件です。また、条件の範囲内であっても、別の定型サイズの変形となる場合があります(例:短辺250mm×長辺297mmはB4の変形)。ご希望のサイズがどのサイズの変形で注文できるかわからない場合は、『オリジナル(変形)サイズの注文方法』を参考にしてください。
【デザイナー向け】A3サイズで推奨される画像の解像度(dpi)
印刷物における画像の解像度は、DPI(dots per inch:ドット・パー・インチ)という単位で表現されます。これは、1インチ(約2.54cm)あたりにどれだけのドット(点)が含まれるかを示す数値です。DPIの数値が高いほど、印刷される画像はよりきめ細かく、滑らかな表現が可能になります。逆にDPIが低いと、画像が粗くぼやけた印象を与える可能性があります。
A3サイズのカラー印刷で写真やイラストを美しく表現するには、一般的に300dpiから350dpiが推奨されます。これは、写真やイラストが持つ本来の繊細さを損なうことなく、高品質な印刷を実現するための基準となる数値です。特に細部の表現が重視されるデザインでは、350dpiを目標にデータを作成することをおすすめしています。
また、モノクロの場合は600dpi、モノクロ2階調での印刷時は1200dpiを推奨しています。
デザインソフトで新規ドキュメントを作成する際には、上記のピクセル数を参考に設定することで、印刷に適したデータが用意できます。
注意点として、Webサイト用に最適化された72dpiなどの低解像度の画像を、印刷に流用することは避けてください。Web用画像は印刷すると画像がぼやけたり、ギザギザとした「ジャギー」が発生するおそれがあります。印刷品質を確保するためには、最初から印刷に適した高解像度でデータを作成することが重要です。
以下に、A3サイズをきれいに印刷するために推奨される解像度と、それに必要なピクセル数をまとめます。用紙の端まで印刷するためには塗り足しを含めたサイズで作成する必要があります。
解像度 (dpi) | A3サイズ(px) | 塗り足しを含むA3サイズ(px) |
---|---|---|
カラー300dpi | 3508px × 4961px | 3579px × 5031px |
カラー350dpi | 4093px x 5787px | 4175px × 5870px |
グレースケール 600dpi |
7016px × 9921px | 7157px × 10063px |
モノクロ2階調 1200dpi |
14031px × 19843px | 14315px × 20126px |
変形サイズで印刷をお考えの方は『mm→px(ミリメートル→ピクセル)変換ツール』をご用意しておりますので、ご利用ください。
身近なもので比較!A3サイズの大きさを実感しよう
A3サイズの寸法をミリメートルやセンチメートルといった数値で確認しても、その大きさを具体的にイメージするのは難しいかもしれません。実は私たちの日常生活の中に、A3サイズは意外と多く存在しています。普段何気なく目にしているA3サイズのアイテムと言えば、例えば『レストランのメニュー表』や『選挙運動用ポスター』です。
レストランやカフェで見かける少し大きめのメニュー表、特に見開きタイプのメニューブックは、広げるとA3サイズに近いものが多くあります。多くの料理やドリンク情報を一覧できるため、飲食店のメニューとしては定番サイズとも言えます。ラミネート(パウチ)されているメニュー表は、用紙の周りに3ミリ程度の透明なフチがある場合があります。
公職選挙法に基づいて定められている「選挙運動用ポスター」は、選挙期間中に街中の掲示板などでよく目にするA3サイズのポスターです。候補者の情報や政策を大きく、視覚的に伝えるために活用されています。実際には420mm×300mmの大きさで印刷し、貼ることができるので、正確にはA3よりも大きいサイズで印刷されている場合もあります。
これら以外にも、会社のパンフレットや製品カタログ、イベントの会社案内などでもA3サイズは頻繁に用いられています。多くはA3用紙を二つ折りにしてA4サイズとして配布されます。プリントネットでもA4仕上がり二つ折りパンフレット(展開A3サイズ)として人気がある印刷物です。
最も一般的なA4用紙との関係
A3サイズの大きさを最も直感的に理解するには、一般的なA4用紙との関係で捉えるのが良いでしょう。A3サイズは、A4用紙を横に2枚並べた大きさに相当します。
A4用紙を横向きに2枚並べるとA3サイズになり、逆にA3用紙を長辺の中央で半分に折ると、A4サイズにぴったり一致します。作成した資料をA3で印刷し、半分に折ってA4サイズのファイルに収納したり、手渡しで配布したりする際にも、スムーズに取り扱うことができます。
この便利なサイズの関係性は、国際規格である「A判」のルールに基づいています。A判は用紙の縦横比が1:√2(白銀比)になるように設計されていて、A0サイズを基準に番号が大きくなるほど、面積が半分になります。
作った後に困らない!A3サイズの郵送・保管方法
A3サイズのポスター、図面などの制作物が完成した際、どのように郵送し、保管すれば良いのか悩むことがあります。A3用紙を郵送する際は、折りたたむかどうかで方法が異なります。A3サイズの制作物を長期にわたりきれいに保管するには、A3対応のクリアファイルやファイルボックスが便利です。特にアート作品や大切な図面など、折り目を絶対につけたくないものには、専用の図面ケースやポスターチューブの利用が必要です。
折る?折らない?目的に合わせた封筒の選び方
A3用紙を郵送する際は、その目的や内容物に応じ、用紙を「折って」送るか「折らずに」送るかを選ぶ必要があります。
A3用紙を1、2枚、または少部数を折りたたんで郵送するのは簡単です。二つ折りにしてA4サイズにしてしまえば「角形2号封筒(240×332mm)」や「角A4封筒(228×312mm)」に入れて送ることができます。これらの封筒は、一般的な書類の郵送や、コストを抑えたい場合に便利です。
ポスター、図面、賞状、写真作品など、折り目をつけたくない大切な書類や印刷物を少部数だけ送りたい場合には「角形A3号封筒」を使用する方法があります。角形A3号封筒にはA3用紙が無理なくそのまま収まりますが、残念なことに、日常で使用されることは少なく、コンビニなどで売っているところを見たことがありません。文具店に探しに行くか、ネット通販などで取り寄せる必要があります。また、郵送する場合は、クリアファイルか厚紙に挟んで、規格外の定形外郵便などで送りますが、配送中に曲がらない保証はありませんので、注意が必要です。
折り曲がる可能性を少しでも減らしたい場合は、円筒などを活用し、ゆうパックなどの宅配便サービスを検討した方が良いでしょう。
A3を二つ折りして郵送する場合におすすめの封筒
A3サイズの書類をコンパクトに郵送するには、A3用紙を二つ折りして、A4(210mm×297mm)サイズにします。このサイズを送るには「角形2号(角2)」と「角形A4号(角A4)」の2種類の封筒が適しています。これらはどちらもA4サイズを封入できるよう設計されています。
封筒の種類 | 封筒の寸法・サイズ | A3用紙の収まり具合 | 主な特徴・用途 |
---|---|---|---|
角形2号 (角2封筒) |
240mm × 332mm | 二つ折りで余裕をもって収まる | クリアファイルごと封入可能 複数枚向き |
角形A4号 (角A4封筒) |
228mm × 312mm | 二つ折りでぴったり収まる | 郵送物がすっきりと見える 少量向き |
折り目をつけたくない場合の梱包・発送のコツ
まず、ポスターや図面など、多少の巻き癖が許容される場合は、「筒状の梱包材」が便利です。ポスターケース、図面ケース、丸筒などがあり、書類を丸めて中に収めることで、折り目をつけずに送付できます。これらの梱包材は、文具店、資材・梱包材店、Amazon、モノタロウ、シモジマなどの通販サイトで手に入ります。
ただし、長期間筒状で保管すると巻き癖がつく可能性があるため、到着後は取り出して平らにすることをおすすめします。
一方、イラスト、賞状、写真作品など、絶対に折り目をつけたくない書類には、厚紙やダンボールで挟む方法が適しています。この場合、最初に書類を水濡れから保護するため、OPP袋などに入れます。次に、書類の四辺を覆うように厚手のダンボールや厚紙で挟み込み、書類が中で動かないようテープなどでしっかりと固定します。これにより、外部からの衝撃や圧力による折り曲がりを防ぐことができます。
A3サイズが一覧でわかる!用紙サイズ比較表
3サイズが他の用紙サイズと比べてどのような位置づけにあるのかを視覚的に理解することで、その活用イメージがより明確になります。国際規格であるA判と、日本独自の規格であるB判の主要な用紙サイズを一覧でご紹介します。
まず、A判の各サイズと代表的な用途、A3サイズとの面積比を見ていきましょう。
A判 | ||
---|---|---|
サイズ | 大きさ | 主な用途 |
A0 | 841mm × 1189mm | 大型ポスター |
A1 | 594mm × 841mm | ポスター、設計図 |
A2 | 420mm × 594mm | ポスター |
A3 | 297mm × 420mm | 図面、メニュー、パンフレット |
A4 | 210mm × 297mm | 一般書類、教科書、チラシ |
A5 | 148mm × 210mm | ノート、手帳、チラシ |
B判 | ||
B0 | 1030mm × 1456mm | 大型ポスター |
B1 | 728mm × 1030mm | ポスター |
B2 | 515mm × 728mm | 展示会やイベントブースのポスター |
B3 | 364mm × 515mm | ポスター、新聞折込チラシ |
B4 | 257mm × 364mm | 新聞折込チラシ |
B5 | 182mm × 257mm | 雑誌、教科書、チラシ |
A3サイズの最大の魅力は、その広い紙面がもたらす視覚的なインパクトと高い情報伝達能力です。A4サイズの2倍のスペースを活用することで、文字や図、写真を大きく配置でき、受け手に強力な印象を与えられます。会議やセミナーでのプレゼンテーション資料、新商品のマーケティング提案書、プロジェクト計画書など、多くの情報を分かりやすく、かつ視覚的に魅力的に伝えたいビジネスシーンにおいて、A3サイズは非常に効果的なツールとなります。
A3サイズの印刷をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
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