A2サイズとは？
寸法(mm,cm)・用途から印刷のコツまで丁寧に解説
最終更新日：2025年12月25日
A2サイズと聞くと、何となく「a版の大きいサイズ」というイメージは湧くものの、具体的な寸法や用途となると、少し曖昧に感じられる方もいるのではないでしょうか。ポスターや図面など、A2サイズは様々なシーンで活用されていますが、いざ印刷となると、適切な用紙の選び方や、キレイに仕上げるためのサイズ設定など、意外と知らないことが多いものです。この記事では、A2サイズの寸法（mm、cm）から、具体的な用途、印刷のコツまで、デザイナーの方から、趣味で写真をプリントされる方まで、幅広く役立つ情報を丁寧に解説します。A3やA4など、他のサイズとの比較も交えながら、A2サイズの魅力を深掘りしていきましょう。
目次
A2サイズの基本寸法｜大きさは420mm×594mm
A2サイズの正確な寸法は420mm×594mmです。
A判の用紙は、ISO 216という国際規格によって定められています。この規格の基準となるA0サイズは、面積が1平方メートル、縦横比が1:√2の長方形（841mm×1189mm）です。
A判は、数字が一つ大きくなるごとに面積が半分になるというルールがあります。例えば、A1サイズを半分にするとA2サイズになります。身近なサイズと比較すると、A2はA3サイズ2枚分、A4サイズ4枚分の大きさです。A2サイズは視認性を確保しつつも汎用性が高く、さまざまな用途で活用しやすいサイズです。
世界共通の規格であるため、異なる国や地域でも同じサイズとして認識されています。
プリントネットではポスターはもちろん、タペストリーや展示パネルからA2サイズをご注文いただけます。
※価格は記事掲載・更新時のものです。最新の価格はHPでご確認ください。
身近なもので大きさをイメージ！新聞紙の見開きとほぼ同じ
A2サイズの具体的な大きさをイメージするために、身近なものと比べてみましょう。
まず、一般的な新聞紙の単ページサイズ、通称「ブランケット判」は、縦545mm（または546mm）×横406mmです。これに対してA2サイズは縦594mm×横420mmですので、縦横ともに非常に近い寸法です。新聞の大きさは、A2サイズを体感するのに最も分かりやすい目安となります。
また、日常で最もよく使うA4用紙で考えると、A2サイズはA4用紙を縦に2枚、横に2枚並べた、ちょうど4枚分の大きさにあたります。ご自身のデスクでA4用紙を広げてみれば、その広がりを具体的に把握できるはずです。
街中でA2サイズが採用されている具体的な例としては、駅構内のイベント告知ポスター、店舗のキャンペーン告知、美術館の展示案内、お部屋を彩るアートポスターや壁掛けカレンダーなどがあります。A2サイズは私たちの身の回りで目に触れる機会の多いサイズと言えるでしょう。
【デザイナー向け】A2サイズで推奨される画像の解像度（dpi）
印刷物における画像の解像度は、DPI（dots per inch：ドット・パー・インチ）という単位で表現されます。これは、1インチ（約2.54cm）あたりにどれだけのドット（点）が含まれるかを示す数値です。DPIの数値が高いほど、印刷される画像はよりきめ細かく、滑らかな表現が可能になります。逆にDPIが低いと、画像が粗くぼやけた印象を与える可能性があります。
A2サイズのカラー印刷で写真やイラストを美しく表現するには、一般的に300dpiから350dpiが推奨されます。これは、写真やイラストが持つ本来の繊細さを損なうことなく、高品質な印刷を実現するための基準となる数値です。特に細部の表現が重視されるデザインでは、350dpiを目標にデータを作成することをおすすめしています。ただし、遠目から見るようなポスターの場合には300dpiに満たなくても十分な場合があります。
また、モノクロの場合は600dpi、モノクロ２階調での印刷時は1200dpiを推奨しています。
デザインソフトで新規ドキュメントを作成する際には、上記のピクセル数を参考に設定することで、印刷に適したデータが用意できます。
注意点として、Webサイト用に最適化された72dpiなどの低解像度の画像を、印刷に流用することは避けてください。Web用画像は印刷すると画像がぼやけたり、ギザギザとした「ジャギー」が発生するおそれがあります。印刷品質を確保するためには、最初から印刷に適した高解像度でデータを作成することが重要です。
以下に、A3サイズをきれいに印刷するために推奨される解像度と、それに必要なピクセル数をまとめます。用紙の端まで印刷するためには塗り足しを含めたサイズで作成する必要があります。
| 解像度 (dpi) | A2サイズ(px) | 塗り足しを含むA3サイズ(px) |
|---|---|---|
| カラー300dpi | 4961px x 7016px | 5031px x 7087px |
| カラー350dpi | 5787px x 8185px | 5870px x 8268px |
| グレースケール 600dpi |
9921px x 14031px | 10063px x 14173px |
| モノクロ２階調 1200dpi |
19843px x 28063px | 20126px x 28346px |
変形サイズで印刷をお考えの方は『mm→px（ミリメートル→ピクセル）変換ツール』をご用意しておりますので、ご利用ください。
A2サイズはどんな用途で使われる？インテリアポスターにも最適
A2サイズは、大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感から、商業用、個人用を問わず幅広い用途で活用されています。人目を引くのに十分な大きさがあるため、店舗の広告やイベント告知などのポスターとして一般的に利用されます。店内やイベント会場での訴求効果も期待できるでしょう。
近年では、お気に入りのアートや写真を飾るインテリアポスターやカレンダーとしても需要が高まっています。お部屋のアクセントとしても最適です。また、ビジネスや学術の場においては、プレゼンテーション資料や学会発表のパネルとして、情報を分かりやすく伝えるために活用されます。
店舗の広告ポスターやイベント告知
A2サイズは、商業施設や公共の場所における広告媒体として非常に優れた選択肢です。その理由は、遠くからでも通行人の目を引くのに十分な大きさ（420mm×594mm）でありながら、店内の壁面やイーゼルなど、限られたスペースにも掲示しやすいバランスの良さにあります。主な用途例として、商業施設の広告、イベント告知、公共施設の掲示などが挙げられます。例えば、飲食店の新メニュー告知、アパレルショップのセール案内、地域のお祭り、ライブハウスの公演情報など、多岐にわたるシーンで活用されています。また、公共施設の掲示板や映画館のポスターとしても一般的に用いられており、視認性の高さが求められる場面で特に効果を発揮するでしょう。
大きなサイズを活かして商品写真やイラストをダイナミックに配置し、キャッチコピー、開催日時、場所といった重要な情報を明確にレイアウトすることで、見る人に強い印象を与え、訴求力の高い広告を作成することが可能です。店舗での販促活動やイベント告知において、A2サイズは費用対効果の高い選択肢となります。
お部屋を彩るアートポスターやカレンダー
A2サイズ（420mm×594mm）は、アートポスターとして部屋のインテリアに最適です。大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感で、壁に飾った際に空間全体に圧迫感を与えることなく、しかし確かな存在感を放ちます。北欧デザインや抽象画、ヴィンテージポスターなど、様々なテイストのアートをA2サイズで取り入れれば、手軽に部屋の雰囲気を一新できます。季節や気分に合わせてポスターを入れ替えることで、パーソナルな空間をより豊かに彩ることができます。
また、A2サイズのカレンダーも非常に実用的です。日付や書き込みスペースが広々としているため、離れた場所からでも視認性が高く、家族のスケジュール管理や個人の目標管理に役立てられます。余白を活かして予定を詳細に書き込める点も魅力です。お気に入りの写真やイラスト、お子様の絵などを使ってオリジナルカレンダーを作成すれば、世界に一つだけのインテリア兼実用品として活用できるでしょう。ポスターのように飾れるおしゃれなデザインも豊富で、空間のアクセントとしても人気を集めています。
学会発表やプレゼンテーションの資料
A2サイズは、学会発表のポスターセッションやビジネスプレゼンテーションの補助資料として活用されています。研究内容やプロジェクトの成果を要約し、視覚的に分かりやすく伝えるための掲示物として有効なサイズです。A2サイズは、一般的な学会ポスターの主流であるA0やA1よりは小さいものの、図表やグラフを十分に大きく表示できるため、遠くからでも内容を把握しやすいという利点があります。
特にポスターセッションでは、多くの参加者が行き交う中で、限られた時間で情報を効率的に伝える必要があります。A2サイズは、その大きさから視認性を確保しつつ、限られたスペースに発表の要旨を分かりやすくまとめる工夫が重要です。効果的なレイアウトや色使い、適切なフォントと文字サイズを選び、情報の取捨選択を行うことで、メッセージを明確に伝えることが可能になります。また、プレゼンテーションの際に、話のポイントをまとめた補助資料として壁に掲示すれば、聞き手の理解を深める助けとなるでしょう。
A2サイズの印刷や郵送方法
A2サイズ（420mm × 594mm）は比較的大きく、多くの家庭用プリンターで直接印刷するのは難しいサイズです。一般的なプリンターはA3やA4サイズまで対応していることが多いため、A2サイズを鮮明に印刷するには、専門の印刷サービスを利用するのが一般的です。
例えば、ネット印刷のプリントネットを利用すれば、高品質な「オンデマンドのA2ポスター印刷」を1枚からご依頼いただけます。
また、印刷が完了したA2サイズのポスターなどを郵送する際は、折れやシワを防ぐための適切な梱包が不可欠です。ダンボールシートで挟んだり、筒状の紙管に巻いたりするなど、その大きさに合わせた丁寧な方法を選ぶ必要があります。
ポスターを傷つけずに送る梱包・発送の仕方
A2サイズのポスターを郵送する際は、傷や折り目を防ぐための丁寧な梱包が不可欠です。まず、ポスターはデザイン面を内側にして、緩すぎずきつすぎないように丸めます。その後、ビニール袋に入れて水濡れ対策を施しましょう。これにより、配送中の予期せぬトラブルから大切なポスターを守ることができます。
梱包資材としては、ポスター用の筒や三角柱のダンボール箱が最適です。これらの資材は文具店や一部の100円ショップ、郵便局などで購入できます。
発送サービスは、日本郵便の定形外郵便（規格外）、ゆうパック、ヤマト運輸の宅急便、佐川急便の飛脚宅配便などが選択肢として挙げられます。それぞれのサービスには、料金、追跡や補償の有無などの違いがあります。大切なポスターを送る場合は、追跡サービスや補償が付帯するサービスを選ぶと安心です。目的に合わせて最適なサービスを選びましょう。
A2サイズが一覧でわかる！用紙サイズ比較表
A2サイズが他の用紙サイズと比べてどのような位置づけにあるのかを視覚的に理解することで、その活用イメージがより明確になります。国際規格であるA判と、日本独自の規格であるB判の主要な用紙サイズを一覧でご紹介します。
まず、A判の各サイズと代表的な用途、A2サイズとの面積比を見ていきましょう。
| A判 | ||
|---|---|---|
| サイズ | 大きさ | 主な用途 |
| A0 | 841mm × 1189mm | 大型ポスター |
| A1 | 594mm × 841mm | ポスター、設計図 |
| A2 | 420mm × 594mm | ポスター |
| A3 | 297mm × 420mm | 図面、メニュー、パンフレット |
| A4 | 210mm × 297mm | 一般書類、教科書、チラシ |
| A5 | 148mm × 210mm | ノート、手帳、チラシ |
| B判 | ||
| B0 | 1030mm × 1456mm | 大型ポスター |
| B1 | 728mm × 1030mm | ポスター |
| B2 | 515mm × 728mm | 展示会やイベントブースのポスター |
| B3 | 364mm × 515mm | ポスター、新聞折込チラシ |
| B4 | 257mm × 364mm | 新聞折込チラシ |
| B5 | 182mm × 257mm | 雑誌、教科書、チラシ |
A2サイズのポスターやカレンダーを自宅のプリンターでは難しい高品質で印刷したい場合は、プリントネットの利用をおすすめします。1枚から手頃な価格で、手軽にプロ品質の印刷物を手に入れられます。目的に合わせてA2サイズを効果的に活用してみてください。
A2サイズの印刷をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
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