
チラシ・フライヤー・ビラの違いとは?
用途・目的別の選び方を解説していきます!
最終更新日:2025年09月26日

販促活動でよく使われる「チラシ」「フライヤー」「ビラ」という言葉。用途や目的によって使い分けはあるのでしょうか?
なんとなく使い分けている方でも、本当は「何が違うの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。ビラとチラシ、そしてフライヤーの定義から、デザインのポイント、具体的な活用事例まで、販促活動に役立つ情報をご紹介します。
目次
【早見表】チラシ・フライヤー・ビラの違いが一目でわかる
「チラシ」「フライヤー」「ビラ」は、いずれも1枚の紙で情報を伝える販促物ですが、それぞれよく使われるシーンが異なっています。まずは、それぞれの違いを以下の早見表で確認し、全体像を把握してみましょう。各項目を比較することで、どのようなシーンでどの販促物が適しているのかが明確になります。
種類 | 主な用途 | 配布方法 |
---|---|---|
チラシ | 複数商品の紹介、キャンペーン告知など | 新聞折込、ポスティング、街頭手配り |
フライヤー | イベント告知、店舗での設置、限定情報の伝達 | 店舗や施設での設置、イベント会場での配布 |
ビラ | 緊急性のある告知、簡易な掲示物、情報発信 | 掲示板への貼り付け、手渡し |
この早見表は一般的な傾向を示しており、実際の用途や目的によっては異なる場合もあります。例えば、フライヤーは主に人に配布されるのに対し、ビラは掲示物として作成される傾向があります。また、ビラはフライヤーよりも薄い紙に印刷されるのが一般的です。
チラシ・フライヤー・ビラのご注文について
チラシ・フライヤー・ビラでよく利用されているサイズは、A判ならA3、A4、A5です。B判の場合はB4・B5・B6です。用途により適したサイズは異なります。小さなメモ用紙のようなサイズでのチラシデザインも見られます。
プリントネットではチラシ・フライヤー・ビラの印刷はA7サイズからA3サイズ、B8からB4サイズまで対応しております。それ以上のサイズは名称をポスター印刷としております。変形サイズにも対応しておりますので、ご希望の方は『オリジナル(変形)サイズの注文方法』を参考にしてください。
それぞれの言葉の由来と特徴を詳しく解説
前のセクションの早見表で、チラシ、フライヤー、ビラの大まかな違いをご説明しましたが、それぞれの販促物が持つ本質をより深く理解していただくために、言葉の由来や歴史的背景を解説していきます。
それぞれの語源や成り立ちを知ることは、単なる知識としてだけでなく、それらの販促物が本来どのような目的で使われ、どのような役割を担ってきたのかを理解する上で非常に重要です。
チラシ|広範囲に情報を「散らす」ための販促物
「チラシ」という言葉は、広範囲に情報を「撒き散らす」という動詞が語源とされています。この語源が示す通り、不特定多数のターゲットに向けて、できるだけ多くの情報を広範囲に一度に届けることを主な目的としています。
用途は多岐にわたり、スーパーマーケットの特売情報、地域のイベント告知、新店舗のオープン案内、不動産物件の紹介といったものが代表的です。
主な配布方法は以下の通りです。
新聞折込
ポスティング
駅前や商業施設での街頭配布
これらの方法により、広範囲の潜在顧客に効率よく情報を届けられるのが特徴です。
大量配布を前提としているため、制作コストを抑えるため、薄手の紙が使用されることがほとんどです。具体的には、コート紙やマット紙の薄手タイプがよく使われます。印刷においても、費用対効果を重視したシンプルなプロセスが採用される傾向があります。デザイン面では、限られた紙面に多くの情報を分かりやすく掲載するため、写真やイラストを豊富に使い、視覚的な訴求力を高める工夫が行われます。特に、価格、開催日時、割引率など、読者が最も関心を持つであろう重要な情報は、大きく目立つようにデザインされることが大半です。
プリントネットでは新聞折り込み用の輪転折込チラシ印刷はもちろん、印刷から折り込み手配までを一括でご注文いただける『新聞折込チラシ』サービスをご提供しています。
フライヤー|デザイン性で魅せる「空飛ぶ」告知物
「フライヤー(flyer)」の語源は、「fly(飛ぶ)」に由来するとされています。これは、かつて飛行機から宣伝物を撒いていたことにルーツを持つと言われるものです。こうした背景から、フライヤーは、より印象的で、受け取った人の手元に残りやすい販促物として発展してきました。
フライヤーは、チラシやビラと比較して、デザイン性が重視される点が大きな特徴です。単に情報を伝えるだけでなく、視覚的な美しさや雰囲気を醸成し、ターゲット層の感性に訴えかける役割も担います。そのため、厚手で丈夫な紙が用いられることが多く、長期間の保管や店舗などでの掲示にも適しています。高い耐久性を持つことで、情報を長く留める効果も期待できるでしょう。
主な配布方法としては、ターゲットを絞り込んだ場所での手渡しや、店舗、カフェ、イベント会場などへの設置(置きフライヤー)が一般的です。これは、不特定多数への大量配布ではなく、特定の層に確実に情報を届けることを目的としています。
具体的な用途は以下の通りです。
ライブ、演劇、美術展などのイベント告知
新店舗のオープン案内
ファッションブランドのセール情報
これらの場面では、受け手の興味を強く惹きつけ、行動を促すような情報を伝える際に、フライヤーのデザイン性が効果を発揮します。
ビラ|緊急性や手軽さを重視した「片々」の印刷物
「ビラ」という言葉は、漢語の「片(へん)」や「枚(びら)」に由来するとされており、手軽な紙片を指すニュアンスがあります。最も大きな特徴は、情報の緊急性や即時性を重視する点です。
ビラの主な活用例
デモの告知
政治的な主張
尋ね人
上記のような、迅速に多くの人へ伝えたい内容で活用されるのが一般的です。
チラシやフライヤーと比較すると、ビラはデザイン性や印刷品質よりも、情報の即時性や内容のインパクトが重視される傾向にあります。配布方法も、街頭での手渡しに加え、壁への直接的な貼り付けなど、より直接的な手段が取られる点が特徴です。緊急性の高い情報を「片々」と届ける、生活に密着した広報物です。
広報効果を高めるための実践知識
チラシ・フライヤー・ビラといった販促物を最大限に活用するには、戦略的な視点が不可欠です。
広報活動を成功させるための主要なポイントは以下の通りです。
まず、ターゲット設定を明確にすることが重要となります。誰に何を伝えたいかを深く分析し、ターゲットの属性(年齢、性別、地域など)に合わせて、デザインの方向性や配布方法を最適化することで、メッセージの訴求力は格段に向上するでしょう。
次に、受け取った瞬間に興味を引くデザインとキャッチコピーも成功の鍵です。情報の優先順位を意識したレイアウトと、ターゲットの心に響く言葉選びを徹底しましょう。また、目的やターゲットに合わせた最適な配布方法を選ぶことも肝要です。新聞折込、ポスティング、街頭配布、店舗設置など、それぞれのメリット・デメリットを理解し、最も効果的な手段を選択することが求められます。
そして、配布して終わりではなく、効果測定を通じて次の改善に繋げる視点も忘れてはなりません。クーポン券に識別子をつけたり、QRコードを活用して反響を測定したりすることで、どの媒体からの効果があったかを把握できます。これらのデータに基づき費用対効果を分析し、PDCAサイクルを回すことで、広報活動の質を継続的に高めていきましょう。
費用対効果を意識した印刷コストの考え方
印刷コストは、用紙の種類や厚さ、印刷部数、納期、そして印刷方法によって大きく変動します。特に、オフセット印刷とオンデマンド印刷では、最適な部数帯が異なります。大量の印刷が必要な場合は、単価を抑えられるオフセット印刷が適しており、例えばA4両面カラーのチラシは1枚4円以下で抑えられる部数が目安となります。特にチラシ・フライヤー・ビラといった多くの方に見てもらうことを目的とした印刷物では、オフセット印刷が適しています。
一方で、販促物の種類によって、コストをかけるべきポイントと抑えるべきポイントを見極めることが重要です。広範囲に情報を届けるチラシでは、単価を重視し、薄手の用紙を選ぶのが一般的です。デザイン性を重視するフライヤーでは、受け取った際の印象を高めるため、厚手の用紙や特殊な加工に投資することが、ブランドイメージの向上に繋がります。緊急性の高い情報伝達が目的のビラは、手軽さを優先し、コストを抑えるのが賢明です。
注意したい点として、どんなに安く印刷できるとしても、求めている品質や納期に信頼できない場合は、刷り直しなどの手間などで無駄な費用がかかってしまう恐れがあります。もし少しでも心配な点があれば、しっかりと連絡・対応が取れる印刷所を探しましょう。
関連する「リーフレット」「パンフレット」は?
これまで、チラシ、フライヤー、ビラといった一枚刷りの販促物について解説してきました。しかし、広報活動で頻繁に用いられ、これらと混同されやすい印刷物として「リーフレット」と「パンフレット」が挙げられます。それぞれの特徴と違いを理解することで、用途に応じた最適な選択が可能になります。
リーフレットは、1枚の紙を折りたたんで作成されるコンパクトな印刷物です。英語の「Leaf(葉)」と「Let(小さい)」に由来し、数ページの構成で情報を伝えるのが特徴です。施設案内やサービス紹介、観光地の紹介など、簡潔かつ視覚的に情報を伝えたい場合に多く利用されます。
一方、パンフレットは複数枚の紙を綴じて作成される小冊子で、リーフレットよりも多くの情報を掲載できる点が特徴です。国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の定義では、表紙を除いて5ページから48ページまでのものを指します。会社や学校の案内、イベント資料など、詳細な情報を網羅的に伝えたい場合に適しています。これらの印刷物は、一枚刷りのチラシなどとは異なり、ページ構成を持つという明確な違いがあります。
混同しやすい「リーフレット」や「パンフレット」との違い
「チラシ・フライヤー・ビラ」に加え、混同されやすい「リーフレット」と「パンフレット」について、その定義と特徴を解説します。
リーフレットは、一枚の紙を二つ折りや三つ折りなどに折りたたんで加工した印刷物です。チラシよりも情報量が多く、パンフレットよりも手軽に扱える点が特徴です。店舗案内や簡易的な商品紹介、施設案内などに活用されます。
一方、パンフレットは複数枚の紙を綴じて小冊子形式にした印刷物です。リーフレットよりも情報量が多く、保存性も高いため、会社案内や学校案内、製品カタログといった詳細情報を伝える場面に適しています。
これらをまとめると、「チラシ・フライヤー・ビラ」は「一枚刷り」である一方、「リーフレット・パンフレット」は「加工・製本されている」という物理的な形状で明確に区別できます。
まとめ|違いを理解して、効果的な集客につなげよう
本記事では、販促活動でよく使われる「チラシ」「フライヤー」「ビラ」について、それぞれの特徴や用途、違いを解説しました。目的や用途によって、使われる言葉は異なりますが、いずれも1枚の紙で情報を伝える販促物です。
効果的な集客を実現するには、宣伝したい内容、ターゲット層、利用できる予算といった目的に合わせ、仕様を適切に選び分けることが非常に重要です。単に情報を発信するだけでなく、費用対効果を最大化するためにも戦略的に選択しましょう。目的を明確にし、最適な媒体を選ぶことで、より多くの人々にメッセージが届き、ビジネスの成果につながることでしょう。
チラシ・フライヤー・ビラの印刷をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
プリントネットの商品一覧はこちら